東芝のAzure OpenAI製造ライン原因究明
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出典: https://www.microsoft.com/ja-jp/customers/story/25623-toshiba-corporation-azure
東芝は、Meister Apps工程改善アシストパッケージ for SMTラインのダッシュボードで指定した異常KPIを起点に、Azure OpenAIベースの計画・分析・改善提案エージェントを連携させるMVPを開発した。製造ノウハウを基に不良原因を究明し、生産技術センターの検証では数分以内に具体的な対処案を提示した。
背景
電子基板の需要拡大と労働人口の減少が進む中、SMTラインでは少量多品種化により基板種の切り替えが日々複数回起きる。製品ごとに条件設定や部材交換が必要で、迅速かつ的確な対応には熟練者の経験と判断が求められる。複数メーカーの設備が混在し、仕様やインターフェイスが異なるため、ライン全体のデータ収集と一元管理にも課題があった。
要望・目的
東芝グループは2024年10月、異なるメーカーの設備からデータを自動収集し、工程管理や品質分析向けに整理・可視化する「Meister Apps 工程改善アシストパッケージ for SMTライン」の提供を開始した。一方で、不良原因の究明と対策の検討は人手に残っていた。AIエージェントには、ダッシュボードで1クリック操作できること、判断根拠を確認できること、製造ノウハウを追加できる拡張性が求められた。
実装・実施内容
2025年4月、東芝デジタルソリューションズとマイクロソフトはMicrosoft Unifiedのプログラムで技術者を開発に参加させ、AIマルチエージェントのMVP開発を開始した。MVPの開発期間は3か月。ダッシュボード上でユーザーが異常のKPIをクリックし、計画エージェントが分析計画を立て、分析エージェントと原因が分かるまで計画と分析を繰り返す。最後に改善提案エージェントが対処策を立案してユーザーへ返す。
AIサービス・システム
各AIエージェントはAzure OpenAIをベースとし、エージェント間のやり取りはAzure App Service上のBlazorで実現している。AIの判断根拠はエージェント同士の対話をチャット形式で表示し、分析過程を確認できる。SMT関連の製造知見を抽出してAIエージェントに実装し、MVPではCSVファイルでナレッジを扱う。製品化の際のAzure Cosmos DBの活用を検討している。
結果・効果
MVPは完成し、2025年7月の製造業DX展で展示された。東芝の生産技術センターでの検証では、状況により数時間かかっていた不良原因の特定と改善策の立案について、AIエージェントが数分以内に具体的な対処案を提示できることを確認した。MVPを基にした改良は東芝グループ内で進行中で、モデル工程でのパイロット活用は検討段階、商品としてのリリースは2026年の計画である。